疲れていいんです!
みなさんは塾に何を求めているのでしょうか。
「分かりやすい授業」と思いきや、そうではないはずです。
もちろん「先生や友達との楽しいコミュニケーション」でもないですよね。
当然、「成績アップ」のはずです。
例え分かりやすい授業であっても、生徒さんの成績が上がらなかったら、正直意味ないですよね。
塾に帰ってきた子が、「今日も塾は楽しかった!」と言っていたら、もしかしたら要注意かもしれません。
それは勉強が楽しかったわけではなく、先生や友達とのやり取りが楽しかった、ってことなのかもしれません。
「今日も勉強して疲れたな~~~」と言っているくらいがちょうどいいかもですよ。
以前勤めていた塾のとある社会の先生が、前はホワイトボードにぎっしり板書して、できるだけ詳しく内容を教えるといった授業スタイルだったのを、ガラッと一新したという話があります。
今は板書はほとんどせず、先生はほぼ椅子に座っている。
大事なことは口頭で伝えて、生徒に用語を書かせるのだそうです。
生徒は先生の言葉に神経をとがらせて用語を書かかなければなりません。
板書してあれば生徒自身のペースで書ける、その余裕を一切排除したわけですね。
そりゃ授業を受けている生徒は疲れると思いますよ。
ですがその先生の受講生たちは軒並み成績を上げていたんですよね。
板書してあって、詳しい説明もあって、授業としてはしっかりしていると思いますが、どちらかというと先生主体の授業とも言えます。
生徒に集中させて、生徒にたくさん書かせて問題をやらせて、生徒を疲れさせる、これが生徒主体の授業です。
成績が伸びるのはもちろん後者です。
でもですよ、あまりに厳しくやりすぎて「苦行」になってしまっても人間は続きませんからね。
楽しませることも必要。
いつもバランスを考えて授業するようにしています。