猪木さん

10月1日土曜日午前7時40分、アントニオ猪木さんがお亡くなりになりました。79歳でした。

私は中学生の時から大のプロレスファンです。

格闘技全般が好きなのですが、特に新日本プロレスを一番見ますし、会場にもよく行きます。

猪木さん(プロレスファンの間ではこう呼びます)は新日本プロレスの創始者です。

プロレスファンの中では「アントニオ猪木=神」なのです。決して冗談ではなく。

私がプロレスファンになったのは1993年1月4日、東京ドーム大会での「長州力vs天龍源一郎」の試合がきっかけでした(年がバレる汗)。

そして同じ年の5月に行われました福岡ドーム大会、「アントニオ猪木・藤波辰爾vs長州力・天龍源一郎」のタッグマッチが好きすぎて、当時録画したVHSが擦り切れてもおかしくないほど、何回も見ました。

記憶があいまいですが、猪木さんの試合をちゃんと見たのはこれが初めてだったように思います。

その試合での猪木さんは対戦相手にやられてもやられても何度も立ち上がり、見事に形勢を逆転させる姿に私は魅了されていました。

私がプロレスを見始めたときにはすでに、猪木さんは年に数試合しか出場されていませんでしたが、1998年4月4日の東京ドームでの引退試合まで、テレビではありますが、全て見ました。

ネットが普及してからは過去動画も相当見ています。

生で猪木さんの試合を見たことはないのですが、大きな大会だと猪木さんが応援に駆けつけて、あれをやってくれるんです。

「1・2・3、ダー!」

会場全員が大合唱し、大盛り上がり。これが本当に大好きでした。2,3回は体験しましたかね。

そんな猪木さんは2018年に「全身性アミロイドーシス」という難病にかかってしまい、病気と何年も戦っていました。

猪木さんはご自身のYouTubeチャンネル、『アントニオ猪木最後の闘魂チャンネル』でだんだん体が弱っていく姿を赤裸々に私たちに見せておりました。

最後の動画でおっしゃっていたのですが、「ありのままの姿を見せたい」「弱い自分を見てもらいたい」というのが猪木さんの思いなのだそうです。みなさんもご覧になったかもしれませんね。

猪木さんはたびたび「みんなにメッセージを送る」という言葉をよく使ったおられました。

猪木さんの様々なメッセージは「人々を勇気づけたい」、「元気になってもらいたい」というもの。

今回、ありのままの姿をあえて見てもらうことで私たちに何かを感じて欲しいというものだったと思います。

猪木さんは常に「周囲の人々」のことを考えていたんだと推察します。

私が猪木さんの言葉で最も印象に残っているものがあります。

それは1998年4月4日の引退試合の後の、セレモニーでのスピーチ。有名な『道』という詩を歌われる前の一言。

「人は歩みを止めたときに、そして挑戦をあきらめたときに年老いていくものだと思います」。

私の中で常に心がけたいと思っている言葉です。現状に満足せずに、常に向上心を持ちづつけたい。これは猪木さんから学んだことです。

そしてもう一つ教えられたこと。それは

「誰しも終わりがあるということ」。

どんなに弱弱しい姿を見せられても、猪木さんに限って死ぬことはないと思っていました。いや、そう信じたかった。

難病にも打ち勝って、また新日本プロレスの会場に来場してくれるものだと、私だけでなくプロレスファン全員が信じていたと思います。

ですがそんな超人アントニオ猪木にも死が訪れたわけです。

猪木さんは人生の中でいろいろなことに挑戦し、一生懸命に生きてこられました。

北斗の拳のラオウのセリフ、「我が生涯、一片の悔いなし」。猪木さんに悔いはあったのでしょうか。

猪木さんまでとはいきませんが、歩みを止めず挑戦することをあきらめない気持ちで私も生きていきたい。

猪木さんの代名詞、”闘魂”を胸に、日々過ごしていきたいです。

1日から本当にショックで、正直今も猪木さんのことを考えてしまいます。

語りたいことは山ほどありますが、今回はここで打ち止めにしたいと思います。

勇気と感動を与えてくれた猪木さん、本当にありがとうございました。

心からご冥福をお祈りいたします。

最後になりますが、プロレス実況で活躍された古舘伊知郎さんがご自身のYouTubeチャンネルでお話されていたことをご紹介させていただいて終わりといたします。

お線香をあげながら語りかけたんですけど、僕はこういう風に今日言わせてもらいました。『猪木さん、しばし休んでください、しばしですよ。だって、そうでしょう。どう思いますか。やっぱり闘魂というのは僕は輪廻すると思っているんですよ。誰に僕は使われるかさっぱりわかりません。だけど猪木さんの肉体、猪木寛至という人が死んだとしても、アントニオ猪木の闘魂というのは誰かに何らかの形で受け継がれると思ったので、しばしだけで恐縮だけど猪木さんちょっと休んでくださいね。めちゃめちゃ辛かったですものね。周りの方々にも感謝だけど、僕も猪木さんに感謝しかないけど、ちょっとだけ休んでください』って。そういうふうに猪木さんに話しかけさせてもらいました」。

 

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