働き方改革のその先へ

今回はいつもと少し違った趣向の話をします。

先日、録画しておいた「ガイアの夜明け」を見ました。毎週金曜日にテレビ東京で放送されていますテレビ番組です。

タイトルは「働き方改革 その先へ!~”働きがい”がニッポンを変える~」。

内容を簡単に申しますと、今の日本の職場は”働きがい”が低下しているというお話でした。

東京に「働きがいのある会社研究所」という会社があります。興味惹かれる社名ですね。そこの会社では様々な企業からの相談を受けている会社だそうです。

「うちの社員は仕事へのモチベーションが低いので、どうすればよいですか」「会社の雰囲気をよくするにはどうすればよいですか」など。

働きがいのある会社研究所、社長の荒川陽子さんによると「働き方改革で日本人の働きがいがどんどん失われて行ってしまった」とおっしゃっていました。

「働きがい=働きやすさ+やりがい」だそうです。

「働きやすさ」に関して、大分改善されてきています。それは2019年から施行された「働き方改革」が大きく影響しています。長時間労働の是正、正規雇用・非正規雇用の格差解消、多様で柔軟な働き方の実現の3つの柱が提示されました。

深夜0時からの教室長会議、毎日の深夜残業、〇〇連勤、朝7時からの校門配布など、思えば私もこれまでブラック塾の違法労働に苦しめられてきました(悲)。

働き方改革により、そういった違法労働は大分改善されてきたと聞いています。深夜0時からの教室長会議はなくなったとか、週休2日制を確保するようになったとか。塾業界だけでなく、他の業界でも是正されてきていると思います。

これは「働きやすさ」の改善です。労働基準法に従って、適切な労働時間が守られるようになったり、育児休暇を取りやすくなったり、有給休暇を取りやすくなったりなど。確かにこれも大事な要素。

定時で帰宅して、自分の時間をしっかり確保する。ゆっくり休んだり、家族と夕食を取り一家団欒の時間を持ったり、自分の趣味を楽しんだり。週休2日制で、休日もリフレッシュ。こういう時間が持てるからこそ、普段の仕事へのモチベーションが高まり、クオリティも上がってくると思います。働きやすい環境は絶対的に必要不可欠です。

ですが「働きやすさ」が改善されてきた一方、仕事への「やりがい」が低下してきてしまっているそう。その結果、今の日本は「ぬるま湯職場」の企業が増えてしまっているというのです(下の図参照)。

労働に対して厳しすぎる面が改善されすぎた結果かもしれませんね。

労働環境が良くなり、自分時間も増えた。その結果、仕事をもっと頑張ろうではなく、「もっと自分の時間が欲しい、仕事は適当でいいや」と逆にモチベーションが下がっていってしまったのですかね。緩くなればもっと緩ませたくなる、人間の脳の悪いところです。

働きがいを高めていくためには上の図の「Cぬるま湯職場」から「Aいきいき職場」を目指さなければならない。仕事への「やりがい」を持ってほしいと企業は望んでいます。ですがその答えはないそうです。多くの企業が模索し、悩んでいるところだそうです。

社会は今そんな状況でもあるのか、と非常に興味深く拝聴させていただきました。

私がこの仕事をやっている中で申し上げたいことは、生徒さんたちには自分の進路について、時間をかけて考えていって欲しいということです。

もちろん将来の仕事選びにも時間をかけて欲しいです。

仕事をするからには、興味のあることややってみたいと思えるような仕事が良いに決まっていますよね。

正社員で働く人は、一日の大半を仕事に費やすことになりますし。

「稼げれば何の仕事でもいいや」と思わず、好きなことを見つけて欲しいです(「稼ぐこと」も大事なことですけどね)。

仕事を充実させる=もっと人生が楽しくなる、これは間違いないと思います。

将来どんな進路に進みたいか、どんな仕事に就こうか、まだ決めていない人も多いかと思いますが、いろいろな職業をよぉ~く調べて、よぉ~く考えてください。

自分のやりたいなと思える仕事が見つかれば、それがやりがいとなり、働きがいにつながっていくのではないでしょうか。

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