倍率が1を切っていても
先日、公立高校の後期選抜の倍率が発表されました。
そんな中、1つ衝撃的(?)事実が明らかになりました。
「群馬県の公立高校・後期選抜、志願倍率は0.99倍で過去最低」。
群馬県内全体の後期選抜の倍率は1を切ってしまったということですね。
要因と考えられるのがまず「少子化」であること。
伊勢崎高校、伊勢崎清明高校など募集定員が減少し、2年前は2つの高校が合併し、桐生高校・桐生清桜高校が誕生など、少子化の波が押し寄せた結果だと考えられます。
もう1つは「私立志向」が高まってきているということ。
以前のブログでもお話させていただいていますが、群馬県の私立高校の魅力度が非常に高まっていると思います。
指導が充実していることや面倒見の良さをとても感じます。
とはいっても公立高校の倍率が1を切るのは、私の中ではかなりの衝撃でした。
とここで勘違いをしてしまう人が出てきてしまいます。
「倍率1を切っているなら、受験さえすれば合格できるんじゃないか!」と。
確かに合格は多少しやすくなっているかもしれませんが、勉強しなくも合格できるわけではないですよ。
極端な例を出せば、例え前橋高校が倍率1を切っていたとしても、偏差値35の生徒は合格できません。
そりゃそうですよね。仮に合格できても、大学上位校合格を目指していく指導には到底耐えられません。
大学上位校を目指す勉強にしっかりついていけなければ、その生徒の高校3年間はただの苦行になってしまいますから。
私の大学の時の友人が言っていました。高校の教員をしているのですが、倍率が大きく1を切っていた年でも、その高校の基準に達していなかった生徒は不合格になったと。
各高校において、「合格基準点」というものが存在していると思っています。
それともう1つ。高校合格がゴールではないということです。
高校に入学してからの3年間の過ごし方が非常に重要であって、「この生徒はうちの高校でしっかりやっていけるのかな」というところを入試で見ていると思うんです。
受験勉強は高校合格のためだけではなく、入学後の素地づくりでもあるわけです。
中学校での学習内容の定着具合が高校での学習の大切な要素になり、それは大学受験にもつながっていきます。
中学校での勉強がしっかりできていないと、工業系や商業系などの実業科目の勉強にもついていけないことになります。
受験において倍率は大事ですが、そればかりに左右されることなく、自分はこの高校の勉強にしっかりついていけるのかという観点で見ていくことも大事だと思います。
端的にまとめますと、倍率が1を切っていても、やるべき勉強をしっかりやっていこうということですね!
毎日頑張っている受験勉強は、この先の勉強につながっているんだという意識を持つことが大切なのだと思います。