とある記事を見て
先日、上毛新聞で、こんな記事が1面に掲載されていました。
今回は、この記事について、みなさんはどう思いますか?というお話です。
群馬県の公立中学校3年生の英語力は「英検3級以上」と判断する生徒が全体の59.1%だということ。
都道府県別で3位だそうです。
政令指定都市を含めても6位だということ。
そう見ると、さいたま市の86.6%は驚異的な数字です。
ただよ~く読んでみると、実際に英検3級以上を取得している生徒は42%だということ。
「?」ですが、おそらく実力テストなど、他のテストの結果から算出しているのかなと思います。
これだけ見ると、群馬県は頑張っている、と感じてしまいますが。
そもそも英検=英語力ではありませんからね。これは断じて言えます。
ちなみに英検3級とは中3英語修得レベルとなっています、一応。
ですが例えば英検3級を取得していても、じゃあ定期テストや入試の過去問で高得点が取れるかと言えば、全くそんなことないです。
英検2級を保持していても、学校のテストではそれほど得点できないなんてよくある話です。
その要因の1つが英検はライティング以外は選択肢問題、つまりスペルで書かないということ。
スペルを覚えなくても英検は合格できちゃうんです。
学校の定期テストや入試は当然、スペルで書くことが求められますからね。その差は大きいです。
英検取得レベルが定期テスト・入試に全て直結しないことは確実に言えると思います。
試験の質が違うということですね。
そもそも英語って言語ですから、「読む・書く・聴く・話す」の4項目ができて、初めて英語力になると思うんです。
英検3級以上だからと言って、ネイティブとスラスラ会話できるのかって話で。
ですので私から言わせれば、英検3級以上なんていう、英語力をあたかも指し示すような表現は、多くの人たちに大きな誤解を生むものだと正直思っています。
ですがここで強調しておきたいのは、英検を全否定しているわけではないということです。
繰り返しになってしまいますが、私は英検をそのまま英語力に置き換えないで欲しいと言っているだけです。
もちろん英検にチャレンジする価値は大いにあります。
英検の勉強してきている生徒さんは、そうでない生徒さんと比べると、英語の力は向上しますし、英語のセンスも磨かれます。
またご存じの通り入試や就職試験での武器になります。
最近では英検〇級取得で英語の試験は免除、という大学も増えています。
正直、大学入試の問題で合格点を取るより、英検を取得してしまった方が、はるかに楽なケースが多いです。
ならば英検を取得して、英語免除=英語は100点扱い、にしてしまった方が、合格に向けて断然有利に進められます。
英検のメリットは今後も広がっていくと思いますので、生徒のみなさんにはぜひチャレンジしてほしいなと思っています。
それともう1つ言っていいですか。
この記事を読むと、学校現場で英語の授業の工夫をしたり、県として英語指導の向上への取り組みを強化したりとあるのですが。
確かに学校や教育委員会も頑張っているんでしょう。
ですが我々、民間教育の努力にも触れて欲しいものです。
うちも英検対策をしていますが、結構頑張ってますよ、民間教育。
公教育の頑張りだけが英検取得率向上につながっているわけではないことを、ぜひ伝えて欲しかったものです。
さて、今回はちょっと批判ばかりの内容になってしまいましたが、英検については当塾も新たな取り組みに向けて動いています。
まだまだ英検を敬遠する子が多いですしね。
英語が苦手な生徒さんでも、英検合格が苦手克服の起爆剤になるかもしれません。
当塾では塾生全員が英検にチャレンジするというような形を目指していきたいです。